職種の違う2人が感じる、会社での5つの不便
はじめに(自己紹介)
会社で健聴者と一緒に仕事をしていると、聴覚障害者ならではの不便さを感じることがあります。
今回は、聴覚障害持ちで、かつ職種の違う2人が「会社で感じる不便さ」について話し合ってみました。
まずはじめに、2人のプロフィールです。
・プログラマー、都内勤め
・聴覚障害 両耳ともに105dB
・最近は、仕事に対して若干マンネリ気味
かわちめ
・企画部門(経理契約)、都内勤め
・聴覚障害 両耳ともに100dB
・最近は、仕事も板についてきており更なるステップアップを目指す反面アーリーリタイア希望
もものすけ
ケースごとの不便さについて
ここからは、2人が会社で不便だと感じていることについて紹介します。
相手の人数や関係性によって5つのケースに分けました。
マンツーマンでの打ち合わせ
仕事の内容に関して詳細に打ち合わせを行う場合、内容を聞き逃してしまったり、誤って解釈してしまうことがあります。
もものすけ
聞き返すのが1回や2回だけならいいけど、何回も繰り返すとお互いに嫌になってくるんだよね。
相手の負担になってて、申し訳ない感じがする。
かわちめ
もものすけ
話をする相手によって仕事のクオリティに差が出るんだよね。
でも、書き込み量とか、字そのものの綺麗さとか人によって差があるんだよね。
結果的に相手によって仕事のクオリティが上下するってのはすごい分かる。
かわちめ
もものすけ
「相手はこういうことを言いたいんだろうな」って想像しながら仕事をしていたら、相手の期待+αの成果を出せるようになった!
その反面、相手の気持ちを読み取ろうとして想像力が培われるきっかけになることも。
多人数での打ち合わせ
多人数で行う会議・打ち合わせは、聴覚障害者にとってハードルが高い傾向があります。マンツーマンで会話をする場合と異なり、様々な方向から声がすることで聞き取りが困難になるためです。
筆談も誰にお願いするかって悩むし・・・。
かわちめ
もものすけ
あと、話が続いているのか終わったのかがわかりにくくて、自分の意見を言いにくい!
僕の場合はそれに加えて、「もうすでに誰かが言っているかもしれない」って思って口に出せないこともあるね。
かわちめ
もものすけ
参加しているときだけじゃなく、後から意識のすり合わせをすることも必要だね。
聞き取りにくいことが、自分の意見を言いづらいことにもつながっている。
メール・電話での連絡
重度の聴覚障害者は対面以外のやりとりではメールを主に使用しますが、健聴者に対しては電話のほうが便利という現状があります。
もものすけ
でも、お客さんから急ぎの電話がかかってきたときは止む無くとるときがあるなぁ。
そういう時に相手の声が聞こえなくて、他の人に代わってもらうってトラブルもあった!
対面以外のやりとりは全部メールで済ませちゃう。
かわちめ
もものすけ
あと、オジさんの中にはメールが好きじゃない・得意じゃないって人もいるよね。
そういう人は電話をかけてくることが多いから、低い音が聞き取りにくい私には大変・・・。
急ぎのお願いとかは社内のチャット使ってる。
かわちめ
もものすけ
うらやましぃ~。
IT系の会社以外にもチャットが導入されれば、聴覚障害者には便利。
顧客との打ち合わせ
社内と比較して関わりの薄い社外では、聴覚障害者のコミュニケーションはよりハードルが高くなります。自身の障害に対して周りの理解が薄く、普段通りのコミュニケーション方法を取ることができない場合があるためです。
顧客への回答も、メールやファイルを上司経由で送ってる。
かわちめ
もものすけ
顧客との打ち合わせでは企業の代表として出るから、いつも以上に緊張する!
かわちめ
もものすけ
あと、社内だと対面でできることも、社外では色々な手続きが必要なことかな。電話なら手っ取り早いんだけど、聞き取れないかもしれないって問題があるし・・・。
社内と比較して柔軟性がないため、自身に合ったコミュニケーション方法を使用できるとは限らない。
(おまけ)飲み会でのコミュニケーション
慣れた社内でのコミュニケーションも、お酒が入るといつもと勝手が違ってきます。また、会場によっても別の問題がおこることがあります。
もものすけ
周りの声がどんどん大きくなって、最終的に何言ってるかわかんないし!
あと、筆談をお願いして楽しい場を白けさせないぁ・・・。って心配しちゃう。
かわちめ
もものすけ
聞こえなくても相手の表情にあわせて頷いとけば何とかなるって!
かわちめ
もものすけ
かわちめ
最後に
いかがだったでしょうか。
今回は5つの例を紹介しましたが、少しでも聴覚障害者が不便に感じていることについて理解・共感して頂ければと思います。
その他の事例についても、今後まとめていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
ありがとうございました。