意外と知らない字幕の世界 クローズドキャプション編

地デジ化によりほとんどのテレビには字幕表示機能が搭載され、Netflixのような字幕のオン/オフを選択できる動画サービスが登場し、様々なサービスで字幕による情報保障を受けられるようになりました。

そうした中、ほとんどの方は単なる文字情報として利用されていると思います。
そこでより字幕を楽しんでいただけるよう、字幕に関する雑学を複数回にわたってお話しようと思います。

今回のテーマはクローズド・キャプションです。

クローズド・キャプションとは?

NetflixやYouTubeの字幕を表示する際、クローズド・キャプションという単語が使われています。

  • オープン・キャプション(open captioning):その場の全員に見える方式
    映画の字幕版やニュースのテロップ等、常時テレビに表示されている字幕。
    クローズド・キャプションより表示位置やフォントなど表現の幅が広いことが特徴。
  • クローズド・キャプション(closed captioning):必要な人だけが見える方式
    テレビリモコンの字幕ボタンでオン/オフできる字幕。
    オープン・キャプションより情報量が多いことが特徴。

映像サービスで言うと、字幕版と吹替版を分けて提供しているAmazonプライムとHuluがオープン・キャプション、映像内で字幕のオン/オフが可能なNetflixがクローズド・キャプションになります。

上記で述べたように、クローズド・キャプションの最大のメリットは、必要な人が必要なときだけ利用できることにあります。
そのため、映画館なら、吹替版の上映に自分だけ字幕を表示する形での視聴といった選択肢が生まれます。

映画でのクローズド・キャプション

日本の映画館で字幕付きの映画を見る場合、ほとんどはオープン・キャプションです。

対してアメリカやオーストラリアなど海外の一部の国では、オープン・キャプションだけでなく、以下のようなクローズド・キャプションによるサービス提供も行われています。

  • 座席にディスプレイの類を取り付けて字幕を表示
    「RWC(Rear Window Captioning system)」や、「ドルビーCaptiView」というシステムが提供されています。
  • 個人のスマートフォンに専用の字幕表示ツールをインストールし視聴
    「MovieReading」というツールが提供されています。音声を照合して字幕を表示する仕組みです。

日本でも、「UDCast」と呼ばれるクローズド・キャプションによるサービス提供の取り組みが進んでいます。
メガネ型端末での利用を想定しているイメージが強いですが、スマートフォンでも見ることができ、音声と同期して字幕を表示するという性質から、私見ですが海外で提供されているサービスの良いとこ取りという印象です。
また、目の不自由な方や海外の方も利用できるシステムでもあります。

参考 ドルビーCaptiView座席にディスプレイの類を取り付けて利用するシステム 参考 MovieReadingスマートフォンにインストールして利用するツール 参考 UDCast日本で提供されているサービス

おわりに

同じ時間、同じ場所で、同じ映像を、一緒に楽しむことも当たり前の時代はそう遠くないと思います。

家族あるいは友人といった身近に聴覚障害者がいる方も、配慮して自分のやりたいことを我慢せず、好きな方法で同じ体験をし、意見を交換できるような環境になって欲しいですね。

次回は「テレビ字幕」についてお話したいと思います。

日本映画・アニメを字幕で楽しむ ウェブサイトにおけるバリアフリー(映像コンテンツ編)

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