意外と知らない字幕の世界 テレビ字幕編①

前回の記事はこちら

先週に引き続き、今回も字幕についてお話します。

今回のテーマはテレビ字幕です。

テレビ字幕の特徴

テレビ字幕の技術的特徴をご説明します。

  • 画面に表示される字幕のフォントは、テレビやレコーダーの機種によって異なる。
    テレビ局は、字幕が表示された映像をそのまま送っているのではなく、字幕データのみを送っています。
    表示部分は視聴する機器で処理しており、機器によってソフトウェアが異なるため、フォントは機器に依存します。
    (とはいえ、見やすさの観点からゴシック体フォントが使われています。)
  • 字幕の規格には、ARIB規格と、NAB規格がある。
    NAB規格(4:3):アナログ放送時代に使われていた規格。表示できる文字数(1行15.5文字)や色数はARIB規格(16色)よりも少なかったです。現在はほぼARIB規格に移行しています。
    ARIB規格(16:9):地デジ化以降主流になった規格。NAB規格よりも表示できる文字数(1行21文字)や色数(128色)が多く、多彩な表現が可能。
    最近まで、アナログ放送から地上波デジタル放送への移行期に共存していた関係からNAB規格に準拠した使い方しかされていませんでした。アナログ放送の停波以降少しずつ各局ごとに特徴のある字幕が見られるようになってきています。

テレビ字幕に共通ルールはあるの?

いわゆる業界共通のルールはなく、各局ごとに独自ルールがあります。
以下の部分など、似通っているところは多いですが、見比べてみると特徴がわかると思います。

  • 字幕の色分けにより、その人物の物語内の立ち位置がわかるようにする
    色分けの基準は局によって異なりますが、NHK大河ドラマの場合、主演は黄色、副主演は青色、その他は白色という風に分けています。
  • 誰のセリフかわかるよう、最初に(人物名)を表記
    ミステリー系やサスペンス系のドラマ・アニメで、まだ作中で名前が出ていない人物の名前が先に出てしまったり、別人に変装した人物の元々の名前を表記してしまったりといった、物語の核心に繋がるミスを時々見かけます。

その他、字幕は一度の二行まで表示とか、画面に埋め込まれている文字とかぶらないようにするといったルールもあります。
各局ごとのルールを詳しく知りたい方は以下をご参照ください。

参考 Wikipedia文字多重放送
CM字幕について
最近、CMでも字幕が付いているケースが増えています。
テレビ番組自体の字幕に関する共通ルールはありませんが、CM字幕に関しては幾つかの団体がルールの策定及び普及に向けた活動を行っています。

おわりに

局ごとの字幕の特徴を意識しながら番組を視聴することはないと基本的に思います。
CMの際などに少しだけ他局の番組で字幕を見て、見比べてみるのも面白いかもしれません。

次回はテレビ字幕の作り方についてお話したいと思います。

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