はじめに
前回に引き続き、聴覚障害を持つ子供のことについて当事者の観点から取り上げていきます。
今回のテーマは「勉強法や授業への取り組み方」です。
前回の記事はこちら。
【聴覚障害者のあるあるトーク】Vol.13 日常生活と趣味の楽しみ方
質問2 勉強法や授業への取り組み方を教えて下さい
塾、家庭教師について
ぷよし田
でも、高校受験の時は家庭教師に週2くらいで来てもらっていたよ。
かわちめ
小さい頃は大勢で受講する塾に通っていて、中学校からは家庭教師。そして、高校はマンツーマンの個別指導っていう形で切り替えていったね。
まずにき
勉強方法について
ぷよし田
俺はずっとついていけなかったけど…。
強いて言うなら、道徳の授業で「動画を見て感想文を書きなさい」というものがあったんだけど、ビデオの音声が聞き取れなくて何も書けなかった。今は字幕があるのかもしれないけど、俺が学生のときはそこまで広まっていなかったからね。
まずにき
英文を声に出して読んだり、先生と英語で会話する時間があったんだけど、英文を何て発音したらいいのか分からなくて…。
そうやって一度苦手意識がつくと、勉強に身が入らなくて筆記問題もダメになっていった。
かわちめ
ぷよし田
健聴者は先生の発音とかを聞いて覚えていくのかもしれないけど、俺らはそれが聞こえないからよく分からないまま授業が進んでしまう面もあるのかな。
まずにき
最終的には父親にマンツーマンで教えてもらったよ。父親は仕事の関係で英語が堪能だったからね。
かわちめ
まずにき
単語に関しては、日本語の漢字同様に「そういうものだ」としてひたすら覚えるしかないね。全ての英単語は覚えられないから、長文とかは前後の文章から内容を予想するってことも必要。
かわちめ
僕は「アルク」ってサイトにお世話になりました。
かわちめ
ぷよし田
かわちめ
ぷよし田
でも、まだ翻訳も完璧じゃないし、文化とかの問題もあるから機械だけじゃ補えないこともあるんじゃないかな…。
ちょっと深い話になったね(笑)
俺は授業あとに先生のところに聞きに行ったりとかしていたね。
まずにき
当時流行っていた「デルトラ・クエスト」っていうファンタジーの本をきっかけに活字に夢中になったことが要因の一つかな。
かわちめ
きちんと話は通じているから言語が身につかないというわけではないんだけど、本に書かれている文章って綺麗な日本語なんだよね。小難しい話じゃなくてファンタジーとかでもいいから、学生には活字に触れる機会をいっぱい持って欲しいな。
かわちめ
活字を読むっていうのはやっぱり効果があるんじゃないかな。
まずにき
ぷよし田
俺は、予習・復習とか絶対やらなかったもの。
あっ、そういえば進研ゼミの「チャレンジ」も受けていたなぁ!
自宅で教材を使った予習をしておいたことも役立ったかも。
かわちめ
ぷよし田
勉強嫌いの子供に、いかに予習・復習をしてもらうのかって課題はあるけど…。
今の子供たち
子供たちの頭もよくなっているのかなぁ…?
かわちめ
まずにき
ぷよし田
まずにき
ぷよし田
このトークはまだまだ続きそうなので、また今度続きをやろう!
まとめ
方法や程度に差はありますが、かわちめ と まずにき には予習・復習をしていたという共通点がありました。
この2人は健聴者と一緒の学校に通っていたため、学校の授業でははっきりと聞き取れない内容を補完するという効果もあります。
予習・復習が大切なのは健聴者でもそうですが、健聴者と一緒に学ぶ聴覚障害者にとってはより重要になってくるのではないでしょうか。
ただし、かわちめ にとっての英語のように本人が苦手意識を引きずってしまうパターンもあります。
その場合、今勉強している箇所を理解しようと努めるより、思い切って初歩的な部分から学び直してみる方が効果があるかもしれません。
試験などで結果が出るのは時間がかかるかもしれませんが、苦手意識の解消とった根本的な解決が望めるでしょう。
また、読書のように、直接的には勉強に関係なくても後々役立つものもあります。
子供が興味を持っていることを伸ばしてあげたり、子供が興味を持つような形で親から勧めてみるのも良いと思います。
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