聴覚障害者の求人や自分に合った会社探しはどうするの?

聴覚障害者求人は障害者採用として行われるのが一般的

事務や軽作業系はハローワークでの求人が多い

聴覚障害者の方の多くは「ハローワーク」経由で求人を見ていることが多いです。

これは、地域に根ざした企業が求人を出していることと、
ハローワークに手話ができる人やろう者の相談員を配置しているからです。
(地元のハローワークで手話対応を依頼する際は確認してください)

ハローワークの求人は中小企業が多いのですが、
中には大企業のものもあります。

給与面で見ても、事務や作業系の仕事の場合は、
会社によって大きくは違いありません。

地域差はありますが月額20万円前後から、
30万円程度の給与がボリュームゾーンです。

障害者採用に特化した就職・転職支援会社がある

障害者採用に特化した就職・転職支援会社としては、
「サーナ」や「クローバーナビ」が有名です。

実際にみみなびのメンバーも学校を卒業後就職活動で利用したそうです。

聴覚障害者のもものすけに就職活動について聞いてみました

WebSana(障がい者のための就職・雇用・求人サイト)

クローバーナビ

この2つがよく知られていますが、
近年100名以上の企業は積極的に障害者採用を行っています。

そのため「DODAチャレンジ」や「enジャパン」など、
大手の人材会社の障害者採用部門もあります。

大手のサイトだからすべての障害者向け求人がある?

企業で人材採用をしている観点から、
「希望する会社に入りたい」という人にアドバイスです。

「近年大企業で障害者採用は積極的に行っている」ということを知っておきましょう。

障害者採用が義務化されている100名以上の企業では、
働ける障害者を積極的に採用しています。

特に国が定める障害者採用基準を満たしていない企業については、
かなり力を入れて障害者採用を行っているというのが事実です。

ですから、就労経験のある聴覚障害者の方は以前より大企業に入りやすくなっています。

また、起業目線からのアドバイスとしては、
企業側は求人を掛ける際、どの求人サイトにするか決めます。

それは予算の関係であったり営業との関係であったり様々ですが、
すべての人材会社さんに広告を出すことはできません。

そのため「一つのサイトでは求人が出ていたけれど、他のサイトではなかった」
ということがありますので、行きたい会社がいくつかあるのであれば、
大手の転職サイトをすべて確認する
ことが大切です。

また「人材採用をしようと思ってるけど…求人広告が高い」ということもあるので、
企業のWebサイトを確認する、もしくは連絡して直接連絡をするのもありです。

障害者採用と昇進や給与面について

聴覚障害者は昇進ができないの?

聴覚障害者(障害者採用)の場合は基本的には、
限られた業務を遂行すると決めている会社もあります。

一方でその障害者手帳の等級等関係なしに、
その人が「できそうかどうか」で配置を柔軟に考えてくれる会社もあります。

確かに聴覚障害があるとお客さんとの商談や、
部下のマネジメントに困難な場合があるためそのハードルは高いです。

しかしながら、試験に合格すればある程度は昇進する仕組みの会社は多いですし、
また、障害者でありながら管理職レベルで活躍している人も少ないですがいます。

もものすけ

うちの会社は社内の試験があるのでリーダーレベルまでは試験に合格すれば昇進することができるよ。

 

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 – 聴覚障がいのある雇用者の活躍に向けて分析レポートおよび就労状況調査結果を公表https://www.murc.jp/publicity/news/news_190510/

大多数の聴覚障害者は「無役職」の社員であるということがわかります。
ただ、大多数の一般労働者も「無役職」ですから大きい差があるわけではありません。

しかし、この調査では聴覚障害者の「役員」が多いですね。

おそらくですが、聴覚障害者はろう学校等で手に職を持っている方が多いので、
飲食店や個人事業主など小企業の経営者でもあることが多いのではないでしょうか。

どうやって聴覚障害者が働きやすい会社か見分けるの?

とてもむずかしい質問です。

ひとつの指針としては地域のろう者・難聴者協会などで聞いてみることです。
また、みみなびとしてもご相談頂ければ可能な範囲でアドバイスができると思います。

学校の先輩や先生の話も一つの情報源ですが、
特に地方の場合は偏った情報源になりがちです。

自分が「ちょっと違うな」「なにか方法はないだろうか」と違和感を感じている時、
あまり近しい人だけに話を聞くのは逆に選択肢の幅を狭めてしまいます。

聴覚障害者が働きやすい会社を考えてみた

聴覚障害者に優しい、働きやすい会社とはどのような会社だと考えますか?

いろいろな聴覚障害のある社会人の方と話していて感じるのは、
近年、大企業では障害者にできるかぎりの配慮をしようとしているということです。

聴覚障害者だから特別な配慮が必要?

みみなびにはたくさんの聴覚障害者が関わってくれています。
それぞれの場所で働く立派な社会人の方です。

一方でそれぞれに悩みを持っている人も少なくありません。

それはプライベートのことだったりもしますが、
やはり職場での孤独感や仕事量などが一番の悩みです。

確かに飲み会で聞こえづらいとか、
会議に加われないなど聴覚障害ならではの悩みもあります。

でもそれは実は健常者も感じている悩みだったりするんですよね。
飲み会に参加することが苦痛だと感じる人は意外と多いんです。

リクルートの調査では職場での飲み会について、
ポジティブなイメージとネガティブなイメージは拮抗しています。

リクルートライフスタイル- 職場の飲み会に対する期待と参加実態を調査 https://www.recruit-lifestyle.co.jp/news/pressrelease/gourmet/nw22947_20170223

確かに楽しめる飲み会とそうでない飲み会がありますよね。
それはみんなが感じていることでもあるので、聴覚障害を理由に悩むことはないです。

苦痛ならそれを理由に申し訳ないけれど断る。

きっぱりと「申し訳ないけれど断ります」と伝えて、普段の仕事は笑顔で頑張る。
それで十分いいじゃないでしょうか。

仕事というところで聴覚障害者には配慮が必要でしょうか。
確かに手話通訳や筆談や音声認識は確かにあればとても助かるツールだと思います。

しかし、それはいちばん重要な問題を解消することはできないと考えています。

「情報保障」ということばがあります。

これは「身体的なハンディキャップにより情報を収集することができない者に対し、代替手段を用いて情報を提供すること」を意味しています。

しかし、あくまで文字や言語で共有されている情報を保障するだけなんですよね。

確かに会議の内容を知りたいと思ったときに音声認識があれば助かる。
でも、そもそも自分が会議に出る必要がない場合は議事録だって不要です。

会議が多すぎる会社は無駄な仕事が多い可能性があります。
だから、究極会議ではなくチームミーティングですり合わせができればいい。

このように現実はその場の空気や関係性、文化、決まりごと次第で変わります。
私もずっと「聴覚障害者だからこういう仕組みが必要」と考えていました。

それはその場の問題解決という視点から見れば間違いではないと思います。

しかし、それだけではむしろ周囲の負担やコストが掛かってしまったりして、
めんどくさく感じるなど障害者も健常者も働きやすい会社にはなりえません。

聴覚障害者だから配慮が必要なのではなくすべての人のために配慮が必要なのです。

私はこの考えから会社を経営しています。

「配慮」の意味は「手落ちのない、または、よい結果になるように、あれこれと心をくばること」です。
つまり、配慮は弱者を助けるための心配りではなく、良い結果になるよう心を配ることです。

つまり配慮によって達成すべきことは、
「障害者のための会社ではなく、障害者採用をしたい会社でもなく、全員で働く会社」
全員のための仕組みづくりのため、全員で知恵を出し合うそんな会社になることです。

だから「障害」というワードも「福祉」というワードも全面には出しません。
誰もが純粋にかっこいいと思うような会社にしたいと思ってます。

社会人の2人に1人は悩みを抱えている

私達はついつい「私だけが苦しい思いをしている」と考えがちです。

特に毎日の仕事や生活の悩みはとても苦痛です。
だから、世の中的には悩みある人もかなり多いんです。

厚生労働省平成22年度国民生活基礎調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/3-3.html

特に働き盛りの人に悩みやストレスを感じる人が多いとわかりますね。
生活上の悩みもたくさんあると思いますが、
仕事は特に一日の大半を過ごす大きな要素の一つです。

家族が変えられないのと同様に仕事も簡単には変えられないと思うと、
かなりしんどいと感じることも多いでしょう。

しかし、そんなことはないんです。

仕事も辞められますし、病気になれば給付金や失業手当も出る。
自治体の福祉や家族に頼ってもいいのではないでしょうか。

最近自分は「人にお願いする」「人に頼る」ことの大切さを感じています。
それは自分の弱さやできないことをさらけ出すことで、
それができるひとはむしろ「強い人」だと思っています。

自分はこれをやるんだと思えることをひたすら探し続ける

自分のスキルや技能と経験、そして自分がこれからやりたいこと、
そして会社のニーズがマッチングするというのはものすごくハードルが高いです。

しかし、家族とは違って仕事は無数にありますし変えられます。
そのことがわかっていれば最悪でも転職できます。

先程、大企業では障害者採用に力を入れているというお話をしましたが、
身体障害者だけでなく知的障害者や精神障害者にも広がりつつあります。

加えて日本の法律では労働者はとても守られています。
「ちょっと合わないな」と思っても辞めさせることはとても難しい。
給与を理由なく下げることもまた禁じられています。

まずは、自分が法律で「守られている」ということに気づけば、
少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。

転職活動も「会社が嫌になったから始める」というより、
今、会社に在籍しているうちに自分のことそして将来のことを考えて、
少しずついろんな新しいことを始めてみることで変わっていきます。

まとめ

聴覚障害者の求人や採用情報というテーマで書き始めましたが、
最終的な壮大な話になってしまいました。

でも伝えたかったことはシンプルです。

テクニックとしては「いろんな求人サイトに登録すること」ですが、
まずは自分の興味ある会社を見つけることが大前提です。

さらに聴覚障害者が働きやすい会社とはなんぞやという問いについて、
私なりに考えを書いてみました。

今の時代は確実に障害者採用が定着しつつあり、
それぞれの会社で様々な配慮を提供したり、昇進もできるようになりつつあります。

一方で、自分に合った会社を選ぶというのは障害者健常者問わず難しいです。
人間である以上、多くの人が悩みを抱えながら生きています。

ですから「自分だけが不幸だ」と思って追い込むのは間違ってます。
他人と不幸同士を比べることは意味がないことです。

それよりも、今は自分の興味や好きを探し続ける修行期間だと思って、
キャリアや会社の働き方改革に貢献してみてはどうでしょうか。

全員が働きやすい会社が結果的に聴覚障害者にも働きやすい会社になります。
ぜひ自分から自分だけでなく全体を良くする一歩を踏み出しましょう!
みみなびとしても聴覚障害に軸足を置きながら、経営視点で社会を変えていきたいです。

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