きこえの違う2人の感じ方の違い(5つ)
同じ聴覚障害を持つ2人でも感じ方は違う
当然のことといえば当然のことなのですが、「聴覚障害」という大きな括りの中で
「大体、みんな一緒」と聴覚障害をよくわかっていない方であれば
聴覚障害者をなんとなく知っている知識の中で一括りに考えてしまうのも無理はありません。
しかしそれでは、お互いにとっていいことではありません。
聴覚障害者は、それぞれが違う感じ方を持っているということを理解されなければ
自分がよりよい環境で過ごすことが出来なくなります。
結果、会話の通じやすい聴覚障害者でかたまりがちになります。
健聴者にとっても、理解出来ないことで聴覚障害者へのコミュニケーションはより難しいものになります。
もしかしたら、その聴覚障害者はとてもユニークで最高な人かもしれません。
そんな、すれ違いを防ぐためにも
「聴覚障害」はどのような障害なのか。
聴覚障害者はどのようなことを考えながら生活しているのか。
このみみなびでは、少しでも双方にある誤解などを解いていければと考えています。
そして、今回の記事では2人の聴覚障害者が「こんなときどう思っているの?」をケース別に
赤裸々に紹介していきたいと思います。
1.補聴器の電池が切れて替えがない!となったとき
もものすけ
ぽんた
俺は、静かすぎると落ち着かないよ。
一番最悪なのは、上司との会話の途中に電池が切れてしまったとき。
筆談をやっているわけではないから向こうは電池切れたことに関して気にせずに話してきて、
相手が相手だから気を遣って待ったと言えないんだ・・・。
もものすけ
でも、相手の字が汚くて読めないとき、すごく申し訳なくて何も言えないかな。
- 補聴器を装着している聴覚障害者は、電池が切れるとほとんどの場合突然聞こえなくなります。
- 電池を変えるのには、1分くらいかかります。
- 最近のデジタル補聴器は、PCと一緒で電源を入れてから立ち上がりまで数秒かかります。
2.手話が出来ない人たちと会話をするとき(健聴者)
逆に、高校の時、通学の電車の中で手話で話してる人を見かけるとまるで違う世界だって感じていた。
もものすけ
ぽんた
俺は、健聴者の人が相手だと筆談メモがないとちょっと構えちゃう。
喋って相手にちゃんと通じたことあまりないから、筆談メモや、スマホがないと不安だよ。
大学を卒業したあと社会人になって呂律が回らなくてうまく話せなくなったんだよね。
だから、社会人になって最初の頃はちょっと苦労した。
呂律がまわらないだけでなく、聴き取る力も低下しているってはっきり感じた。
もものすけ
ぽんた
やっぱり、手話が楽だなと思うこともあるよ!
私の会社には、同じく耳の聞こえない人がいるんだけど一緒に昼ご飯することが多いの。
その人とは手話で会話出来るから、昼休みの時間「聞かなきゃ!」っていう意識を休められるっていうのは本当に楽!
もものすけ
- 聴覚障害者が健聴者と会話するときは聴こえ方にもよりますがかなり集中して聞いています。
- ずっと、耳・声を使わないと使いづらくなります。(らしい。実体験によりますが。)
- 最近は、スマホアプリで筆談アプリが充実してきたためノートを持ち歩かなくてもよくなりました。一昔前はアプリもなかったため、小さめのメモを持ち歩いている人もいました。最近は、ブギーボードという便利なアイテムも発売されています。(下記リンク先記事参照)
3.手話が出来ない人たちと会話をするとき(聴覚障害者)
口話でいいのか、筆談でいいのか、どう話したらいいか迷う時がある。
もものすけ
ぽんた
大学入学したばかりの頃、同期で手話ができない人がいたんだけど
その人とは、筆談で話してたよ。
もものすけ
ぽんた
筆談する機会多いから、字がもっと上手くなりたい・・・。
- 聴覚障害者同士でも、最適なコミュニケーション方法は異なります。
- 結局、筆談に落ち着くことが多い。
- 筆談するときは、要点を箇条書きで簡潔に書くことが大切です。
4.会社で異動があり、新しい環境で仕事することになったとき
ぶっちゃけ会社に関しては仕事さえ出来ればなんとかなる。って思ってる!
もものすけ
ぽんた
俺は、異動で違う環境に変わったことはないけど、よく上司が違う人に変わってたよ。
それでも、筆談で会話が出来たから困ったことはあまりないかな。
ただ、もらえる仕事の量が上司によってまちまちだった。
それは、仕事をくれる上司とコミュニケーションが取りやすいとか取りにくいとかで
仕事量が変わっていたということ?
もものすけ
ぽんた
だから、そういう意味ではしっかり仕事はしたいからコミュニケーションしやすい上司のほうがいいよね・・・。やっぱり。
異動することに抵抗は全くないかな。むしろしたいかも。いろいろな仕事を覚えたい。
それに、異動して上司が変わって話しやすくなったりすることもあるしね。
もものすけ
ぽんた
でも、俺は環境変わるとやっぱり聴覚障害についてイチから説明しなきゃいけないとか
そいうこともあるから、出来れば同じところで働きたいかな!
もものすけ
- 聴覚障害者にとって環境の変化は大きい。(きこえに対する理解などの浸透に時間がかかるためです。)
- 相手によって、会話のしやすさ。しにくさがあります。(話すタイミング。声のトーンなど)
- チャット環境などが整備されている企業のほうが、仕事のやりとりは円滑になります。
5.手話が出来ない人との恋愛ってどう思う?あり?なし?
どちらのタイプの方ともお付き合いの経験があるけど、
それぞれいいところと悪いところがあって結局は相手次第だよね!
もものすけ
ぽんた
手話のできない人とは一度も付き合ったことないから、
どんな感じになるか分からないけど気になるよ。
でも相手が聞こえない方だと、手話でないと呼べないとか、場合によっては相手にとって都合悪いことだと呼んでも無視されることもあったりして。
それで、気持ちが冷めてしまうことも・・・。あるかなぁ~。
もものすけ
ぽんた
じゃあ、健聴者はどうなの?
っていうのは本当に大きい!
ただし、補聴器とると全く聞こえないから煩わしいところもあるね。
でも、大事なのは結局聴こえるとか聴こえないとかじゃなく「お互いが相手を思いやる気持ちを持つこと」だよ。
もものすけ
ぽんた
まずは、相手を探さねば・・・。
もものすけ
- 結局は、自分自身の今の気持ち。相手の人柄という結論でした。
- 手話での会話も、耳・声を使う会話もどちらにも良し悪しがあります。
- 相手を尊重し、相手の気持ちを聞きたいと思うことが大切です。
おわりに
いかがでしょうか。
今回は、「きこえの違う2人の感じ方の違い」に焦点を当てて記事を書いてみました。
同じ聴覚障害を持つ2人でも、聴こえ方や感じ方はまちまちでした。
みなさんも、聴覚障害を持つ方に出会ったときはぜひ
「この人はこうすればいいだろう」と決めつけず、「どういう方法が一番いいですか?」
と
聞いていただけると嬉しく思います。
そうしたところから、双方にコミュニケーションが生まれ、かけがえのない友達になれるかもしれません。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。