【体験談】聴覚障害者が日常生活の中で困っていること「宅配便編」

聴覚障害者が日常生活の中で困っていること「宅配便編」

普段、私たちは何気なく日常を過ごしていますが
聴覚障害が「ある」「なし」でどう変わってくるのでしょうか。

また、いつか聴覚障害がある方と一緒に暮らすことになったとき
彼らはどういったことに困っているのか。

今回は、「宅配便」についてまとめてみました。

聴覚障害がある人はお風呂にいるときが聞こえない

これは当然のことながら、ある程度聴覚障害が重い場合は
補聴器を取るとほとんどの音が聞こえなくなります。

宅配便は、午前中であったり14時から16時など時間を指定可能ですが
逆に言えばその時間帯は家で待つことになります。
この際、家のことをしたりいろいろしながら待つと思うのですが
その中で、お風呂は厳禁です。

補聴器はお風呂の中でも装着するということはあまり考えられていないため
ほとんどの方がお風呂では補聴器を外しています。
そうすると、お風呂に入っている(シャワーをしている)間は音が聞こえません。
そのため、時間指定しているときは当然ですが、
お風呂に入っていると家にいながら宅配を逃すこともしばしば。
(健聴の方も聞こえなかったり、裸だし・・・というのはあると思いますが・・・。)

ドライヤーをしているときも当然補聴器は外しています。

補聴器を外している寝起きの時も聞こえない

補聴器をつけている人は、ご存じだとは思いますが
補聴器は24時間装着しているものではなく寝るときは基本的に外しています。
(中には寝ているときも装着されている方もいるようですが)

寝ているときに補聴器を付けていると、耳がとても痛むため装着しません。
これは、補聴器の耳に合わせてつくるイヤーモールドという部品が固い素材のため
寝ているときに押し付けられて耳の中が炎症を起こす可能性があるためです。


参考
製品紹介 オプション理研産業補聴器センター

寝て起きてすぐ補聴器をつけることもありますが
補聴器を付けずにしばらくの間過ごす方も多いため、
宅配便に気づかないこともしばしばあります。

インターホン(通話)のみのアパートは相手が誰だかわからない

これは、宅配便に限った話ではないのですが
インターホンでカメラなしのものは聴覚障害者にとっては天敵です。

インターホンはいまでこそ、カメラ付きのものが普及され始めましたが
少し前まではカメラ付きのものはあまり普及されていませんでした。

そうすると、聴覚障害者はインターホンを押されても
まず気付くことが難しく、気付いたとしても誰が来たか分からず
うかつにドアやオートロックを解除することが出来ません。

私の友人から聞いた話ですが、
カメラ付きでないインターホンでオートロック付きの賃貸に住んでいる聴覚障害の方で
わざわざ自動ドアの前まで見に行く方もいるそうです。
ここで、知っている人や宅配便なら開けて案内する。
知らない人であれば居留守を使うそうです。

再配達は電話だけ!?

今は、インターネットでの再配達受付が一般になってきましたが
ちょっと前まではナビダイヤルでの再配達受付が多いものでした。

そのため、聴覚障害者は自分で再配達依頼が出来ず家族にお願いをする方も多くいたかと思います。
今現在も当日中の再配達などは、ドライバー直通などで電話でしか対応できないものも多く
聴覚障害者が聞こえる人と同じような条件にすることは難しいのかもしれません。

 

これらの問題は、
聞こえる人が一緒に居てくだされば、心配しなくてもいい問題なのかもしれません。

ですが、一人暮らしの聴覚障害者は多く存在し
彼らが日常生活の中で困っていることが多いのも事実です。

次回も、また他の側面から見た聴覚障害者が困るっていること
についてまとめてみたいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

1 COMMENT

スィーティ

自分と違う状況の人の困っているコト、には気付きにくいものです。
手話を覚え、いつでも使えるようにすること、はなかなか敷居が高いのですが、まずは状況を察することから始めていきたいです。

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