緊急通報(119番・110番)が必要になったら
はじめに
この記事では、電話ができない聴覚障害者が、緊急通報(119番・110番)を行う方法および、ぽんたとまずにきが119番を利用したときの体験談についてお話します。
通報手段について
①近くの人に頼む
一般的には家族や友人に頼むことが多いと思います。
そうでない場合、通りがかった人に助けてもらうことになると思いますが、うまく伝えられないこともあるため不安が残ります。
②FAX
通常のFAXを送るのと同じように、用紙をセットした後通報するとFAXを送ることができます。
緊急通報という観点では微妙な印象ですが、詳細を伝えなくてもきてもらえるよう、予め住所などを記載した緊急通報用の用紙を作成しておくと少し安心できます。
③メール
通報専用のメールアドレスにメールを送ることで、緊急通報となる仕組みです。
FAXと同様不安はあるものの、こちらもいざという時のためのメールを作成しておくと少し安心できます。
④Webサイト
メールと同様に専用のURLを利用し、Webサイト上で通報する仕組みです。
あらかじめに、お気に入り・ブックマークに入れたり、スマホのホーム画面にアイコンを作ったりしておくと緊急時に備えることができます。
⑤アプリ
今は119番のみできるアプリが提供されています。
参考
NET119緊急通報システム株式会社ドーン
順次拡大中なので、対象地域なら導入することをおすすめします。
また、110番も2019年に導入が予定されています。
⑥スマートフォン(iPhone,Android)の緊急通報機能
ロックされた状態から、緊急通報を行うことができる機能です。
110番、118番、119番に対応しています。
音声通話のため会話自体は困難だと思われますが、GPSによる位置情報の送信が可能なため、もしもの手段として使えると思います。
機種やOSが古いなどで使用できない可能性があるため、使えるかどうか確認してみてください。
②FAX、③メール、④Webサイト、⑤アプリを利用した通報に関して
自治体によっては提供されていない、または事前申請を済ませる必要のあるものもありますので、あらかじめに自治体の担当係に問い合わせることをお勧めします。
まずにき
ぽんた
FAXは固定電話回線が必要だから、利用者少ないかも。
死にかけてる時にFAXなんかできないしね。
悠長にHPやメーラー開いて書いてる余裕もないし、
⑥のスマホの緊急通報機能は、通話はできないけど位置情報送れるから最終手段として使えるかも。
まずにき
ぽんた
ちゃんと聴覚障害者を意識して設計してるから、使いやすいイメージがある。
他は”代替”手段の域を超えてないし、実際電話と比べると明確に対応の速さが劣るから。
まずにき
電話リレーに関して
まずにき
公式の声明通り、電話リレーサービスは、緊急通報には使えません。
参考
緊急通報への対応につきましてTHE NIPPON FOUNDATION
電話リレーでも緊急通報できるよう、サービスが拡大していってほしいけれど、難しいところだね。
まずにき
実際に119番を利用したときの体験談
私は夜中に具合が悪くなって、救急車で病院に運ばれたことがある。
会社の寮で、管理人がいたからその人に電話で呼んでもらったけど。
まずにき
ぽんた
そのあとは、なんとかなったの?
不摂生はいけません、というのが当時の反省かな。
まずにき
ぽんた
たまたま近くにいた工事作業員が目撃してて、救急車を呼んでくれたよ。
もし、人気のないところを走って、単独事故を起こしてたと思うとゾッとするなぁ。
まずにき
ぽんた
向こうが話していることはわかったのに、うまく返答ができなくて何故か外国人と思われて英語で質問されたよ・・・。
ぽんたは結構危なかったんだっけ。
集中治療室に入ったんだよね。
まずにき
ぽんた
もっと気をつけて運転をしないとね。
おわりに
電話ができる方は、緊急通報は基本的に電話一本で済ませられることが当たり前だと思います。
しかし、電話ができない聴覚障害者は、今回挙げた様々な方法を用いる必要がありますが、制約が多く確実性に欠けます。
もし身近で緊急通報を必要とする聴覚障害者を見かけたら、ぜひサポートしていただければと思います。